浄源寺の歴史

法性山浄源寺は浄土真宗本願寺派の寺院で、旧西国街道沿いの伊丹市下河原にあります。文明15年(1483年)本願寺第八代門主である蓮如上人が有馬温泉へ行く道中に立ち寄り、村人が宿を提供した際に『南無阿弥陀仏』のみ教えを説いたところから始まりました。そこからみ教えをよろこぶ村人達や同行達によって「念仏道場」が開かれ、1520年代(大永年間)に創建。1627年(寛永4)本願寺より寺号を授けられ、浄源寺となったと伝えられています。

当寺の境内には、推定樹齢370年、高さ20m、幹周り2.84mのイチョウ(昭和47年2月10日市天然記念物指定)があります。このイチョウにキリとムクノキの二種の樹木が寄生しています。母樹のイチョウ(雄株)は今でも樹勢旺盛で、寄生しているムクノキも幹回り25cmはあります。この巨木は、はるか遠方からも望まれ、江戸時代の参勤交代の折は、江戸へ向かう際の一里塚的存在であったともいわれています。このような寄生木は県下でも珍しく、学術的にも貴重な資料とされています。